御手杵を見に島田に来ませんか?「天下三名槍」御手杵の展示と復元 (島田のおすすめスポットもご紹介)
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- 「天下三名槍」御手杵とは?
- 御手杵は室町時代にここ嶋田宿(島田市)で生まれた槍!
- 御手杵展示を見に行きました
- 御手杵槍顕彰会について
- 復元関係者についての現状と目標
- 比企の御手杵里帰り展示イベントが開催されました
- 御手杵展示を見た後は島田市で和装体験&カフェランチ♪
「天下三名槍」御手杵とは?
御手杵槍(おてぎねのやり)または御手杵(おてぎね)は「天下三名槍」(てんがさんめいそう)と呼ばれる槍の一つです。室町時代に、戦国大名「結城晴朝」が作らせ、その養子で跡継ぎとなった「結城秀康」が受け継ぎました。諸説ありますが、御手杵は、外装の鞘(さや)のかたちが餅つきに使う「手杵(てぎね)」に似ていることに由来すると言われています。
御手杵は室町時代にここ嶋田宿(島田市)で生まれた槍!
「御手杵槍」は、駿河国嶋田の刀工、五条義助が鍛え、北関東の雄で知られた「結城晴朝(ゆうきはるとも)」が所有した槍です。
のちに徳川家康の次男「秀康」に伝わり、更にその子の松平大和守家の象徴として、福井県や群馬県などの各地に君臨したという歴史があります。
柄を加えた長さは約3.8メートルと長大な槍です。
御手杵の展示を見に行きました
11月21日に開催された、島田御手杵槍顕彰会(しまだおてぎねのやりけんしょうかい)が主催する御手杵の展示を見に行ってきました。通常は一か月に一度展示を開催しています。
御手杵槍顕彰会の加藤順也さんにお話を伺いました。
今回行われた展示の会場は「しまだ楽習センター」の4階和室でした。畳の部屋に大きな御手杵が一点展示されています。部屋の片隅では展示を見に来た御手杵ファンの方が談笑をしておりました。ファン同士で繋がることもできるアットホームな空間です。
—御手杵がこんなにも長いことに驚きました!本物ですか?
これは復元にあたり参考に作られたもので、刃の部分は木製です。本物は第二次世界大戦のときに、当時東京で保管されていましたが、東京大空襲で焼失してしまいました。以後は「幻の槍」と呼ばれております。その歴史を知った当会代表が島田で復元をしなければと思い、平成14年に現在の御手杵槍顕彰会の元である団体「御手杵の槍復元実行委員会」によって復元され、島田市から茨城県結城市へ寄贈しました。平成27年には資料に伝わる黒熊毛皮になった拵えを結城市に再び寄贈しました。
※「御手杵槍顕彰会」では御手杵の外装のこと「鞘(さや)」を「拵え(こしらえ)」といいます。
—今日展示されている拵えは黒熊毛皮ですか?
これは島田用に製作したものです。上部が黒熊毛で、下部が牛毛皮です。
—杵のような形ですね!熊の顔が付いているところも迫力があります!
御手杵槍顕彰会について
加藤さんが「御手杵槍顕彰会」に入ったきっかけは平成27年に島田市で開催した御手杵の展示「結城御手杵・里帰り展」のアートディレクションで関わったからだそう。2日間の展示で3千人程の来場者が来られたそうです。
—当時の展示は刀剣ファンが来られたんですか?
スマートフォン版の「刀剣乱舞」というゲームがリリースされた年に開催をしました。これほど人が来るとは思いもしませんでした。ゲームの影響は最も大きいですが、刀剣ファンからすると御手杵の知名度は高いのだと感じました。展示を見るまで御手杵のことを全く知らなかったので刀剣ファン以外にも御手杵という槍に注目してもらえるよう御手杵モチーフのグッズも製作しています。
過去には市内の飲食店にて御手杵をモチーフとしたパフェなどを考案したことも。御手杵槍顕彰会には御手杵をモチーフとしたグッズアイデアがまだまだあるそうです。御手杵グッズをチェックしたい方はこちら!
復元関係者についての現状と目標
—復元関係者の現在の状況を教えてください。
御手杵復元の企画者、そして当会の設立者は「塚本昭一」氏です。島田市議であった当時、有志を募って「復元委員会(現・島田御手杵槍顕彰会)」を立ち上げ島田での復元に心血を注がれましたが、残念ながら昨年(2022年)お亡くなりになりました。
その他にも、御手杵資料提供者や、復元に携わって下さった方が年々少なくなっております。
塚本代表を始めとする有志の方々によって、復元されてきた御手杵ですが、島田鍛冶が活躍したこの島田市には御手杵がありません。
—御手杵槍顕彰会の今後の目標はありますか
復元関係者がいらっしゃる間に、関係者の皆様のご理解を得る事で「島田市専用の御手杵レプリカ」を作り、島田の観光事業に役立てたいというのが当会の活動目標のひとつです。
比企の御手杵里帰り展示イベントが開催されました
月に一度展示をしている「御手杵槍顕彰会」ですが、2023年11月に埼玉県東松山市の御手杵歴史研究会が所蔵する「比企御手杵」を借り、「ラクーネしまだ」にて4日間の特別展示「御手杵島田里帰り」が行われました。
イベントに合わせて、御手杵と一緒に宿泊できるプランの販売や、島田市内のカフェで御手杵をモチーフとした御手杵コラボスイーツの提供等が行われました。斬新で面白いイベントでした。
これからも「御手杵槍顕彰会」の活動から目が離せません!
御手杵を持って撮影をしました
用意して頂いた手袋をはめて写真撮影をさせて頂きました!躍動感のある写真が取れました!
御手杵展示を見た後は島田で和装体験とカフェランチ♪
御手杵を鑑賞した後は着物を着て風情ある川越街道や蓬莱橋を歩いてみませんか?
写真撮影もできる和装体験やカフェをご紹介。
最後にお土産を買って旅を満喫しましょう!
しまだきものさんぽ
しまだきものさんぽの店
- 営業時間
- 10:00〜16:00
- 定休日
- 月曜、木曜定休(祝日の場合は営業、翌日休み)
- 住所
- 静岡県島田市河原2丁目16-3(しまだきものさんぽの店)
- 電話番号
- 090-7829-9512(担当:小澤)
- 公式HP
- 島田きものさんぽ公式HP
- SNS
- 駐車場
- 専用P 店の前 1台(縦列駐車 2台可)・博物館分館Pの奥に 2台 ※ 博物館分館Pは、着付け予約のお客様のみ駐車可能。
着付け以外のお客様は、博物館本館P(当店から300m西)
b-cafe
手作りケーキと本格珈琲がおすすめです!
b-cafe
- 営業時間
- 10:00~17:00
- 定休日
- 水曜日
- 住所
- 島田市本通1-9-1
- 駐車場
- 3台(コインパーキングも隣にあり)
- 電話番号
- 0547-35-6538
- SNS
- アクセス
- 島田駅から歩いて2分
てっぱん&Cafeくいしんぼ
野菜巻串や、もんじゃ焼きが人気のお店です。
夏季限定で提供している韓国風かき氷「糸ピンス」は毎年大人気で、繊細な味と触感が特徴的です。
てっぱん&cafeくいしんぼ
- 営業時間
- 18:00〜22:00
- 定休日
- 火曜日・第3水曜日
- 住所
- 島田市日之出町6-1
- 電話番号
- 0547-39-3137
- SNS
- アクセス
- 島田駅から歩いて2分
蓬莱橋897.4 (やくなし)茶屋
日本一長い木造歩道橋で有名な蓬莱橋のそばにある、島田市内の地場産品を取り扱うお店。
「煎茶ソフトクリーム」が大人気です。
KADODEOOIGAWA
お茶と農業の体験型フードパークです。新東名高速道路「島田金谷IC」降りてすぐの場所にあり、車で来る方にはアクセスの良い場所にあります。
16種類のお茶の中から自分に合ったお茶を診断して飲むことができる「MANDARA」、お茶ができるまでの過程が分かる緑茶ツアーズなど、お茶に関する様々な体験ができます。
また、島田市内のお土産だけでなく、静岡県内一押しのお土産が取りそろえてあります。
KADODEOOIGAWA
- 営業時間
- 9:00〜18:00
- 定休日
- 毎月第2火曜定休、その他臨時休館有り
- 住所
- 静岡県島田市竹下62
- 電話番号
- 0547-39-4073
- アクセス
- 新東名高速道路「島田金谷IC」降りてすぐ
KADODE OOIGAWA内にある、「TOURIST INFORMATION おおいなび」では自分好みの焼き加減に調節できる焼き団子体験や、お茶味のポップコーン「茶ップコーン」作りが体験できます!
思い出づくりにいかがでしょうか。
さいごに
島田の街中を歩いていると、数々の名刀を生み出した島田鍛治という刀鍛冶集団が居住していた場所である「刀匠島田顕彰碑(とうしょうしまだけんしょうひ)」を見つけました。
この場所で巨大な槍「御手杵」が作られていたのか~と歴史に思いを馳せてしまいました。
開発が進んだ今でもいたるところに歴史を感じられる「島田」は面白いです。
作成者:島田市地域おこし協力隊 中澤 緑