島田の人気ラーメン特集!“朝ラー”や緑茶など、静岡ならではのサービスにも注目♪

島田の人気ラーメン特集!“朝ラー”や緑茶など、静岡ならではのサービスにも注目♪

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ガッツリ食べたいときやお酒の後の締めにもってこいの「ラーメン」。静岡では、一部の地域で早朝からラーメンを食べる、“朝ラーメン”(通称朝ラー、以下朝ラーにて表記)の文化が根付いているのを知っていますか?今回は、朝ラーを提供しているお店や行列のできる人気店など、静岡県島田市で食べられる人気のラーメンを紹介します。麺やスープのこだわりはもちろん、店主のラーメンやお客さんへの思いにも注目です!

目次

1.おいしさの最大の秘密は気持ちの良い接客!「麺屋燕(つばめ)」

2.創作ラーメンが新感覚!元フレンチシェフが営む「ラーメン ル・デッサン」

3.寿司屋の大将が手掛ける本格的な味わいのとりこに!「居酒屋ラーメン 菩主(ボス)」

「金谷・川根の人気ラーメン特集」はこちら

早朝からラーメン!?静岡の朝ラー文化

朝ラーは、静岡県島田市の隣にある藤枝(ふじえだ)市が発祥の地。静岡でも有数のお茶の産地である藤枝では、午前3〜4時ごろから農作業や取引が行われることが多く、それに合わせてラーメン屋さんの開店時間も早くなったことが、朝ラーの起源と言われています。今では伝統的な文化として、藤枝市を中心に静岡県各地で早朝からラーメンを提供しているお店が点在しています。

島田市も朝ラーの文化が根付く町の一つ。夜勤明けや出勤前のサラリーマン、ラーメン好き、観光客などが、朝からラーメンを求めて集います。「朝からラーメンってきつくないの……?」と思う人も心配無用!あっさり系や冷やしラーメンなど、各店が趣向を凝らした朝にぴったりなラインアップがそろいます。静岡に来たらぜひ早起きして、朝ラーに挑戦してみては?

静岡県産の食材をラーメンに取り入れていたり、静岡名産の緑茶を提供していたりと、静岡ならではの特色もチェックポイント!各店のこだわりとともに見ていきましょう♪

おいしさの最大の秘密は気持ちの良い接客!「麺屋燕(つばめ)」

麵屋燕 本店(島田市)

島田市の本店をはじめ、県内でグループ9店舗を展開する人気店「麺屋燕(つばめ)」。一番大切にしているのは“お客様へのおもてなし”という、接客ファーストのお店です。入店すると出迎えてくれるのは、スタッフの穏やかな笑顔と「いらっしゃいませ」という気持ちの良い挨拶。

「創業当時、厳選に厳選を重ね、⾼級⾷材を使⽤して、とにかく味にだけこだわりました。 過去最⾼とも⾔える完成度のラーメンを⾃信を持って提供したところ、思ったように繁盛せず。どんなに⾃分がおいしいと思うラーメンを提供しても、お客様の反応はさまざまでした」と語る「麺屋燕」の創業者・原田さん。「⽇々悩みながら“どうしたらお客様がきてくださるのか?”を追求していた中、⼀番⼤事なのは味だけではなく、“感謝の気持ちを伝えること=おもてなしの心を込めた接客”だと気づきました」。原田さんは創業から20年経つ今でも店頭に立ち、第一線でお客さんをもてなしています。

子どもでも⾷事がしやすいテーブル席の設置や、学⽣のお⼩遣いでもお腹⼀杯⾷べられる価格設定など、至るところにお客さんへの配慮が見える同店。テーブル席22席、カウンター12席の広々とした本店には、おひとり様からファミリーまで、老若男女が集います。大きな掛け声が飛び交うことも多いラーメン屋では珍しく、同店は落ち着いた雰囲気。「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」の気持ちのこもった挨拶が静かな活気をもたらし、居⼼地の良い空間が広がっています。

もちろんこだわりはラーメンにも。さまざまなメニューを展開する中、大切にしているのは、スープ、出汁、麺、タレなどの”トータルバランス”なんだそう。何かが突出している訳ではなく、どれも安定しておいしいというバランスを追求しています。

同店のラーメンの基本となるのが丸鶏スープ。そのうま味をダイレクトに味わえる一杯が『燕ラーメン(塩or醤油)』(並750円、大盛850円)です。数種の丸鶏を大量に使用し、じっくり弱火で長時間かけて抽出するスープはとってもふくよか。煮干し、かつお節などは、静岡市清水区蒲原(かんばら)にある出汁の名店「西尾商店」から取り寄せ、毎朝丁寧に出汁をとっているそう。ラーメンが運ばれてきた瞬間から豊かな風味が鼻をくすぐり、食欲をそそられます。

パツンとした歯応えとすすり心地の良い麺は、「大日食品」と何回も試行錯誤を繰り返したという特製の中華細麺。最後の一口まで楽しんでもらえるように、伸びづらい麺の研究に励んだそう。鶏のうま味たっぷりのスープに麺をくぐらせて一口。思わず噛みしめたくなるおいしさです。

ご飯メニューにもこだわり満載。主役のラーメンを邪魔しないよう、濃すぎない味わいに調整を重ねたという『燕チャーハン』(350円)は、パラパラとした食感で、一口一口が軽やかなのに深みのある味で、ぺろりと食べられてしまいます。ほかにも、『炙りネギチャーシュー丼』(350円)や『自家製キーマカリー』(350円)など、食欲をそそられるメニューがそろいます。

『極みネギ塩ラーメン』(並850円、大盛950円)は、5種のネギが彩りを添える一杯。⻘ネギ・⽩髪ネギ・すりおろし・⾚⽟ねぎ・こがしネギと、種類も調理法も異なるネギが、ラーメンに個性をプラスしています。意外にもネギの青臭さや辛みはなく、口いっぱいに広がる優しい味が印象的。「世の中のラーメンを⾷べ尽くした⼈が最後に戻ってくるラーメン」という店主のコンセプトにもうなずける、二度三度⾷べたくなる味わいです。

ほかにも、静岡で今なお残る伝統製法「⼿⽕⼭(てびやま)式」かつお節を使⽤したラーメンや、ブレンド味噌とゴマがコク深い味噌ラーメン、期間限定の『極上鰯と鰹の和風ラーメン』や『夏季限定冷やし塩レモンラーメン』など、こだわりのラーメンがラインアップ。

”静岡に帰ってきたら「麺屋燕」”が合言葉になるような、静岡県⺠⾷として親しまれるラーメンと店づくりを⽬指している同店。心温まるおもてなしとラーメンを一度味わえば、あなたも「麺屋燕」のファンになること間違いなしです。朝は6:30から営業しているので、穏やかな接客とおいしいラーメンで、気持ちの良い一日のスタートを切ってみては。

店舗情報
店舗名:麺屋燕 本店
住所:静岡県島田市御仮屋町8770
電話番号:0547-34-2223
営業時間:
平日/6:30~9:00、10:30~14:15
土日/6:30~14:00
定休日:火・水曜日
WEBサイト:https://menyatsubame.co.jp/

創作ラーメンが新感覚!元フレンチシェフが営む「ラーメン ル・デッサン」

島田市御仮屋(おかりや)町に佇む、木製の縦格子がスタイリッシュな建物。店名がつづられた緑ののれんがどこか洋風の雰囲気を漂わせるそこは、元フレンチシェフの店主が夫婦で営む「ラーメン ル・デッサン」です。

店主は元々30年間フレンチシェフとして活躍し、東京ではフランス料理店「Restaurant Le Dessin」を経営していましたが、子どもを授かったことを機にお店を畳むことに。「妻と二人三脚でやってきたので、妻が店に居なくなったらなんだか違う店になってしまう気がして。店を開いて10年という区切りでもあったので、地元の島田に帰ることを決めました」と店主。夜は家族との時間を大切にしたいと、朝ラーの文化が根付く静岡で7:00〜13:30の早期営業でラーメン屋を営んでいます。

そんな家族思いの温かい人柄から、料理業界の知り合いや友人も多い店主。ラーメンに使う食材は、フランス料理店時代に付き合いのあったところから仕入れているそう。フランス料理でポピュラーな食材「ほろほろ鳥」でスープの出汁をとったり、選べるトッピングにパルミジャーノ・レッジャーノ(チーズ)やトリュフを使ったりと、洋風な要素を取り入れつつ、気取らない味わいが魅力です。

フレンチシェフ時代にパンも焼いていて小麦の特性に詳しい店主は、麺づくりにもこだわりが。パスタに用いられる、麺にコシをもたせる特性のあるセモリナ粉と、水分をよく吸収するもち小麦、豊かな風味をもつ北海道産小麦の3種をブレンドした自家製麺を編み出し、弾力とコシのバランスを追求したそう。麺が伸びるため、一般的に麺類には避けられがちなもち小麦を、計算された配分であえて使用しているのもポイント。麺がスープのうま味をぎゅっと吸収し、すすり心地が楽しく仕上がっています。束状に折りたたまれた麺は目にも美しく、細部までシェフのセンスが光ります。

同店のラーメンは、「5種類の出汁」と、しょうゆ・塩・味噌などの「味」、「10種のトッピング」から好みのものを組み合わせるスタイル。この“好きなものを自由に選ぶ”というスタイルは、フランス料理で主流の「プリフィクス」というものなんだそう。「毎回選ぶ楽しさがあったり、誰かと一緒にラーメンを食べるときに、お互い違うものを食べて会話が盛り上がったり、そういう楽しいひとときを提供できれば」との思いで、手間を惜しまず一品一品丁寧に作り上げています。どの出汁も化学調味料を使わないのもこだわりの一つ。長いもので7~8時間かけて、素材からじっくりとうま味を抽出するそう。

和と洋のマリアージュを堪能するなら「鶏がら かつお 煮干だし」の『味噌ラーメン』(1,150円)に『パルミジャー・レッジャーノ バター』(300円)のトッピングを試してみて。静岡県富士宮市から取り寄せる鶏ガラと、藤枝市岡部町産の味噌を使うなど、地元食材を使っているのもポイント。イタリアチーズの王様と呼ばれる濃厚なパルミジャー・レッジャーノが味噌と見事にマッチした、コク深い一杯です。

ちょっと贅沢な組み合わせなら、「岩手ほろほろ鳥 だし」の『塩ラーメン』(1,200円)に『国産黒トリュフ バター』(500円)がおすすめ。雑味がなく、体に染み渡るようなうま味たっぷりのスープに、トリュフとバターのコクがプラスされ、スープだけでごくごく飲めてしまう完成された味わいです。ほかにも「函館ほたて だし」や『きつね色にんにく 特製バター」(250円)など、魅力的な選択肢がそろうので、ぜひ悩む時間も楽しんでみて。

島田市や周辺地域で家庭料理として親しまれている「さくらめし(さくらごはん)」を知っていますか?古くから茶農家がシーズン終了時に互いをねぎらう「焙炉(ほいろ)上げ」の場(慰労会)などで振る舞われてきた、具材のない醤油風味の炊き込みご飯のことです。島田市では、さくらめしを新たなご当地グルメとして定着すべく、「島田さくらめし・焙炉(ほいろ)上げプロジェクト」を発足するなど、市をあげてPRに取り組んでいます。

そのプロジェクトの参加店である「ル・デッサン」では、同店らしいアレンジで、バターとローリエで風味豊かに仕上げた『ル・デッサン特製さくらめし バターライス』(大300円、小200円)を提供しています。そのままではもちろん、スープを入れたり、『自家製 なめ茸』(100円)をトッピングしたり、自分なりのアレンジを楽しんでみて。

お水の代わりに提供される、静岡県産の緑茶サービスにも思わずほっこり。「自分が小さいころから親しんできた食文化の魅力を少しでも広められたら」と、店主の思いが随所にあふれます。

繊細で個性的、けれどどこか親しみのある味わいで、一度食べるとずっと心に残るような「ル・デッサン」のラーメン。フレンチチェフとして培った知識や技術は生かしながらも、あくまでもフランス料理ではなく、“ラーメン”であることにこだわっているという店主の考えが見事に体現されています。「お客様や料理人の仲間に支えられて、僕は生かされてますから」と笑顔で語る店主。謙虚で温かな人柄が、ラーメンの味わいからも伝わってくるようです。

店舗情報
店舗名:ラーメン ル・デッサン
住所: 静岡県島田市御仮屋町8802−1
電話番号:0547-54-5536
営業時間:7:00〜13:30(麺またはスープがなくなり次第終了)
定休日:月・金・第3日曜日
WEBサイト:https://le-dessin.jimdofree.com/

寿司屋の大将が手掛ける本格的な味わいのとりこに!「居酒屋ラーメン 菩主(ボス)」

居酒屋が提供する専門店顔負けの本格派ラーメンにも注目を!「居酒屋ラーメン 菩主(ボス)」は、隣接する寿司屋「鮨天ぷら政」の大将がオーナーを務める、ちょっぴり変わった形態のお店。昼はラーメンやマグロ漬け丼、夜はラーメンのほかにさまざまな居酒屋メニューが並ぶ、2つの顔を持つお店です。オーナーさんがラーメン好きだったことと、寿司屋で取り扱う魚介類やあら汁などを何かに生かしたいと考え、居酒屋でラーメンを提供することになったそう。

地元の人を中心に、特に口コミで評価を集めているのがスープの完成度。人気の塩ラーメンは、静岡県焼津(やいづ)市にある焼津港で取り寄せるカツオ節と、静岡産の鶏のガラで別々に出汁をとった、うま味たっぷりの合わせ出汁がベースになっています。

『川根塩ラーメン』(935円)は、島田市川根町にある「おやじ農園」が「川根温泉」の温泉水から作った塩を使用した看板メニュー。塩が2つの出汁をまとめあげ、くっきりとした塩味がありながらも優しくまろやかな味わいで、思わず余韻に浸りたくなるおいしさです。麺は少しウェーブのかかった細麺。シャキっと茹でてあり、食感良く仕上がっています。

チャーシューの代わりに肉団子を使っているのも「菩主」ならでは。コリコリとした軟骨のうま味と存在感が感じられ、食べ応え満点です。

半数以上のお客さんがセットで頼むという『鮪漬丼(※)』(塩ラーメンセット1,000円、味噌ラーメンセット1,100円)の提供も、寿司屋の大将ならではの計らい。焼津港から取り寄せる新鮮なマグロを、甘みのある醤油で味付けしています。ご飯は軽めの酢飯にされているので、ラーメンを食べた後でもさっぱりといただけるのがうれしいポイントです。

※仕入れ状況によっては、別の魚介を使用した丼メニューになる場合があります。塩ラーメンセットは、『こだわりの塩ラーメン』とのセットになります(ミニサラダ付き)。『川根塩ラーメン』は、単品のみの提供です。

魚介のうま味を存分に味わいたい人は、『魚介をふんだんに使った味噌ラーメン』(935円)をチョイスして。ラーメンとともに運ばれてくる魚介のふくよかな香りが、そのおいしさを物語っています。寿司屋のあら汁をベースに、なんと2日間もの時間をかけて魚介から出汁をとったスープは、言わずもがな絶品!地元産の味噌を使って、コク深い味わいに仕上げています。

ランチ営業は平日のみなので、来店の際は気を付けて。居酒屋メニューも魚や肉料理、焼き物、揚げ物など豊富にそろい、わいわい楽しく食べ飲みした後に、絶品ラーメンで締めるのもいいですね。もちろん、ラーメン目当ての来店でも歓迎とのこと。居酒屋の本気の一杯を一度試してみてはいかが?

店舗情報
店舗名: 居酒屋ラーメン 菩主
住所:静岡県島田市日之出町1-6
電話番号:0547-36-2323
営業時間:
月〜木曜日/11:00~13:30、17:00~0:00
金曜日/11:00~13:30、17:00~2:00
土曜日/17:00~2:00
定休日: 日曜日
公式Instagram:https://www.instagram.com/bosunozomi/
※店内は全席喫煙可能なため、20歳未満の入店は不可

今回紹介した店舗のマップです

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