伝統焼物「志戸呂焼」とは?観光タクシーで満喫する「志戸呂焼窯元巡り」
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島田市地域おこし協力隊の中澤です。
島田市にある金谷地域は、焼き物に使う上質な粘土が取れる場所だということをご存じでしょうか。
この金谷地域には焼き物を作る窯元が点在しており、そこで作られる焼き物は「志戸呂焼(しとろやき)」と呼ばれています。
今回は、そんな志戸呂焼の魅力を体感するために、観光タクシーを行っている「金谷タクシー」を利用し、実際にコースとして設定されている「志戸呂焼の窯元巡り」を体験してきました。
目次
JR金谷駅からスタート
ふじのくに茶の都ミュージアム/お茶について学ぶ事が出来る
ゆくら / 天気がいいときは富士山も見える絶景スポット
志戸呂焼 彦次窯 / 職人から学ぶ陶芸
遠州志戸呂利陶窯 / 作品を見学・購入
番外編 質侶窯 細井陶游
志戸呂焼を購入できる店舗
JR金谷駅からスタート

JR金谷駅で下車し、予約していた金谷タクシーに乗車しました。
「志戸呂焼窯元巡り」を案内してくださるのは「金谷タクシー」で観光タクシーを運行する、塚本さん。過去には志戸呂焼愛好会を立ち上げたこともあるほどの志戸呂焼愛好家です。
このしおりは、お客様の属性に合わせて内容を作っているそうです。
心のこもったおもてなしに、旅の始まりから温かい気持ちになりました。
観光タクシーを利用した、事前にコースを決めている方全員に、旅のしおりを渡しているそうです。
その他の観光タクシーのプランはこちらから。
JR金谷
- アクセス
- 東京駅 →(東海道新幹線:約1時間) →静岡駅→ (JR東海道本線:約30分)→ 金谷駅
新大阪駅→(東海道新幹線:約2時間)→静岡駅→(JR東海道本線:約30分)→金谷駅
志戸呂焼の歴史~車内で教えてもらったこと~
塚本さんによると、東海道の宿場町として知られている金谷の町ですが、それよりも昔は「志戸呂道」と呼ばれていたとのこと。
静岡県内には「しとろ」という地名はいくつかありますが、「とろ」という言葉には良質な「泥」が採れる場所という意味があると言われています。
昔は、川の近くで水や食料などの資源が確保できる場所に集落をつくっていました。そこで生活に必要な器を作る文化が生まれ、焼き物づくりが発展していったとされています。そういったことを起源に、良質な「泥」が採れたこともあり、15世紀後半頃から栄えてきたのが志戸呂焼きです。
ふじのくに茶の都ミュージアム/お茶について学ぶ事が出来る

最初に向かったのは「ふじのくに茶の都ミュージアム」。
ここは、お茶の歴史や文化、製造方法などを学ぶことができる、お茶に関する博物館です。
茶の都ミュージアムの茶室で茶道体験をしました。今回の茶道体験の際に使われているお茶碗は、志戸呂焼のお茶碗でした。
茶室から見える日本庭園は美しく整えられており、その奥には富士山の姿も。志戸呂焼の素朴でやわらかな風合いと、四季を感じられる庭園の景色が重なり合い、この土地ならではの贅沢なひとときを味わうことができました。
塚本さんによると、こちらの日本庭園は、江戸時代の大茶人である小堀遠州が手掛けた茶室と庭園を復元して作られているとのことでした。
職人ならではのこだわりや心意気が伝わってくる空間でした。
ふじのくに茶の都ミュージアム
- 電話
- 0547-46-5588
- WEBサイト
- https://tea-museum.jp/
- 料金
- 入館料:300円
茶道体験料:600円※体験料金の支払は現金のみ
- 営業時間
- 9:00〜17:00(最終入館は16:30まで)
茶室は9:30〜16:00まで
- 定休日
- 毎週火曜日(ただし、火曜日が祝日の場合は開館し、翌平日休館)、年末年始
ゆくら / 天気がいいときは富士山も見える絶景スポット
大井川と金谷町を一望でき、天気が良い日は富士山を眺めることもできるお蕎麦屋さんです。
店内に入ると、大きな壺が目に入ります。
こちらは志戸呂焼で作られているそうです。
お店の一押しメニューは「茶そば」。
お茶の香りが豊かな一品です。
湯のみも志戸呂焼で作られており、落ち着いた色合いとしっかりとした質感が印象的でした。塚本さんによると、こちらの志戸呂焼は手に持ったときにしっくりとなじむ使い心地も特徴とのことで、志戸呂焼ならではの魅力と、器を持つ人の使い心地まで考えられた、職人のこだわりを感じることができました。

ゆくら
- 電話
- 0547-45-4951
- 営業時間
- 11:00〜15:00
17:30〜20:30
- 定休日
- 水曜日
志戸呂焼 彦次窯 / 職人から学ぶ陶芸

ここでは実際に陶芸体験を楽しむことができます。
窯の前にある土は、焼き物に使う粘土で、茶畑の下から掘り起こした土を使っていることが多いとのこと。
茶の木は50〜60年ほど経つと新しい木に植え替えられます。その際に出る土を利用して、粘土を作るのだそうです。
この窯は大正2年に作られたとされていますが、一説によるともっと古くから存在しているそうです。
焼き物づくりにチャレンジ!
「志戸呂焼 彦次窯」を営む、丸山さんの指導のもと、実際に焼き物づくりを体験しました。
粘土に触れる感覚はとても新鮮で、夢中になって作業を楽しみました。
普段粘土に触る機会がないため、ひんやりとした粘土の感触は気持ちよく、貴重な体験になりました。
「センスあるよ!」と丸山さんに声をかけていただき、嬉しい気持ちになりました。
約30分ほどで作品を作ることができ、通常の体験では、その後丸山さんが器として使えるように仕上げてくださり、完成品は後日郵送で届けていただけるとのことです。窯に入れて作品を焼く際に、割れてしまうこともありますが、それも焼き物ならではの難しさであり、手作りの魅力の一つだと感じました。

志戸呂焼彦治窯 丸山成己
代々続く志戸呂焼の窯元。祖父の姿を見て、20歳のときに家業を継ぐことを決意。瀬戸市の窯業専門校を卒業後、志戸呂の地に戻り作品を作り続けています。
志戸呂焼の陶芸体験の受け入れや個展の開催など、さまざまな活動を通して志戸呂焼の魅力を発信しています。
遠州志戸呂利陶窯 / 作品を見学・購入

青島利陶さんが営むこちらの窯元には、たくさんの作品が並んでいます。
気に入った作品は、その場で購入することもできます。
志戸呂焼ならではの味わい深い器を、ぜひ手に取ってみてください。
また、作品を焼き上げるための大きな窯も見学することができ、作品が作られるまでの雰囲気を間近に感じることができます。

利陶窯 青島利陶
利陶窯2代目として活躍する陶芸家。
伝統的な茶道具はもちろん、湯のみやティーカップなど普段使いの器も制作しています。
講師を招いたお茶会の開催や、個展の開催なども定期的に行っています。
番外編 質侶窯 細井陶游
番外編としてご紹介するのは、山あいに窯元を構える「志戸呂焼 質侶窯」です。
今回の「志戸呂焼 窯元巡り」のコースには含まれていませんでしたが、ぜひあわせてご紹介したい窯元です。
陶芸家の細井陶遊さんは、もともと埼玉県で窯を開いていましたが、2002年にこの地へ移住されました。
ご自宅にはギャラリーがあり、さまざまな作品を拝見させていただきました。写真にある丸みを帯びた湯のみは、上から見ると茶の実の形になるよう作られており、特許も取得されているそうです。
また、作品を焼成する際に使う窯やご自宅近くの山中も案内してくださり、その周辺で採れる土を使って作品づくりをされているとのことでした。
どの作品も味わい深く、とても印象に残りました。

質侶窯 細井陶游
1979年、埼玉県飯能市に築窯。2002年に島田市金谷町へ移窯。
伝統的な茶道具をはじめ、竹筒型の花入れや茶の実の形をモチーフにした湯のみなど、独創的な作品も制作しています。
TOURIST INFORMATION おおいなび / 志戸呂焼を購入できる店舗

今回紹介した窯元の志戸呂焼の作品を販売している、大井川流域の特産品を販売するTOURIST INFORMATIONおおいなびでも今回紹介した窯元の志戸呂焼の作品を購入することができます。
大井川鐵道門出駅のすぐそばにあるので、タイミングが良ければSLや列車を間近で見ることもできますよ。
まとめ
金谷地域には志戸呂焼の窯元が点在し、歴史ある焼き物文化が今も受け継がれています。
観光タクシーを利用すれば、今回の様に窯元巡りや陶芸体験を気軽に楽しむことができます。
志戸呂焼を愛する金谷タクシーの塚本さんの説明を聞きながら巡ることで、志戸呂焼の歴史や魅力をより深く知ることができました。
金谷地域を訪れた際には、ぜひ志戸呂焼の魅力に触れてみてください。








